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導入事例 Kitagawa GmbH 様

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Kitagawa GmbH 様

基幹・業務・情報系システムをIIJ GIOに移行しクラウド化
インフラ管理負荷の削減、セキュアなシステム環境を構築

プロジェクト概要

フランクフルトを拠点としているKitagawa GmbHでは、オフィスITをアウトソースし社員が本業に専念できる環境構築を目指し、前任者の鈴木氏が就任していた2011年よりIIJ Deutschland GmbH(IIJ Europe Ltd 100%子会社) にITサポート業務をアウトソースしている。自社で保有していた物理サーバの老朽化が進み、サーバのクラウド化が検討される最中、IIJからクラウドサービスの提案を受けたことも一因し、より具体的なプラン二ングが進行した。サーバ本体のポストワランティ更新前のタイミングで、2017年3月にクラウド移行を実施。IIJ GIO EUサービスの導入により、基幹・業務・情報系システムの全面クラウド化を実現し、IIJ Europeデータセンター内にセキュアなシステム環境が構築された。

導入までの課題

専門性の高いIT技術を持つ担当者が居ない状況下で、社内IT管理業務が社員の負担となり、業務効率を低下させる要因となっていた。

導入後の効果

  • オフィスITの運用・保守をアウトソースしたことにより、IT管理業務がもたらす社員への負担が軽減された
  • クラウド移行によりシステムのセキュリティ強化が実現でき、トラブルの際の迅速な対応も期待できる

導入前の課題と目標

オフィスITの全面アウトソース

オンプレミスのシステムをクラウド環境へ移行した背景について、Managing Directorの天本哲雄氏は次のように語る。
「根幹にあるのは、オフィスITを全てアウトソースして、当社の社員にはITのことを気にせずストレスフリーな環境で本業に専念してほしいという思いです。当社のIT担当者は専門的な技術者ではないですし、プロフェッショナルを雇うほどのオフィス規模でもない。オンプレミスでシステムを保有していた際は、バックアップのため毎日テープを変える煩雑な作業も抱えていました。また、老朽化したサーバの買い換え時期に差し掛かっていたこともあり、これを機にクラウドに移行することを決め、ITオペレーションの完全アウトソース化に踏み切りました」

サービス選定の経緯

ITサポートでの実績を評価

IIJ Europeのサービスの採用理由について天本氏は、「遡ること2010年、北川工業グループでは、基幹ERPシステムのグローバル導入プロジェクトを進めていました。欧州拠点で基幹システムのサポートサービスを提供している企業を探していたところ、IIJ Deutschlandの前身であるExlayerの紹介を受けました。その当時、Kitagawa GmbHはIT関連で様々な課題を抱えており、ERPシステムのサポートだけでなく、オフィスITをワンストップで管理してもらえるベンダーを必要としていました。前任の鈴木がExlayerとの面会でそのITケイパビリティを感じ、まずはExlayerにIT設備の調査を依頼しました。その結果、ERPシステムを導入するためのITインフラ整備が必要であるという結論に至りました。 そこで、まずは既存 ERPシステムのサーバを入れ換え、新たなERPシステムを導入するためのサーバ構築を依頼しました。サーバ環境構築後、ERPシステムのサーバへの導入、続いてERPシステム及びインフラのサポートを一括契約しました。この一連のプロジェクトを進めて行く過程で、IIJが幅広くITサービスを提供していることがわかり、その後は、物理サーバにおける見積もり管理及び図面ファイル管理を含む業務ワークフロー系のシステム開発の契約をしました。更に、これまでは物理サーバ上での開発でしたが、初めてIIJのクラウドサーバ上で購買管理系システムを開発するなど、前任の鈴木とIIJが二人三脚で取り組んだ様々なプロジェクトにより導入されたIT資産は、現在も問題無く運用できています。このように、信頼できる関係性が構築されており、クラウドサービスの実績があったので、今回のサーバマイグレーションを安心して任せられると思いました」と話す。

サービス導入

本番環境でのテストの重要性

サービス導入までのプロセスについて天本氏は次のように語る。
「本番環境の構築段階で、基幹システムのアプリケーションとクラウドサーバのOSバージョンの整合性の問題により、動作確認時に支障が発生しました。そのため、Windows Serverのバージョンを急遽変更し、問題無く動作することを確認して、本番稼働することになりました。結局、これによりサービス開始が当初の予定より1週間ほど遅れました。この整合性の点は、事前に念を押してIIJに確認していたことですが、スペック上での確認に留まり、本番環境で確認を取っていたわけではないことがわかりました。それではユーザ側からすると『確認した』ことにはなりませんよね。基幹システムはその名の通り業務を進めるための重要なシステムで、これに何かあればオペレーションが止まってしまうわけです。このサーバマイグレーションのプロジェクトの中でも非常に重要な点であったので、いくらスペック上では動作する仕様になっていたとしても、本番環境で動くことを確かめなくては意味が無い。我々は、ITに関してはIIJを信頼して任せているからこそ、今回のプロジェクトにおいて、細かい点ではあるが極めて重要性の高い事に対しては、今後に期待する意味を込めて厳しく言わせて頂きました。」

導入効果

効率的な業務オペレーションの確立

IIJ GIO EUサービスを導入した効果を天本氏は、「バックアップ作業が無くなったことは目に見える効果です。作業時間は5分程度ですが、毎朝やっていた煩雑な作業だったので、社員の負担を軽減できたと思います。あとは、サーバ冷却用ファンの騒音が無くなりオフィスが静かになりました。サーバマイグレーション後、概ね大きな問題もなく利用できています。システム障害が起こっても、IIJの環境に機器があるので、迅速な対処が期待できます。また、ベルリンやミュンヘン近郊のリモートで仕事をしている営業担当者が、今までは自分で社内システムにアクセスし閲覧することが難しく、オフィスに居るスタッフに情報抽出を依頼するという状況でしたが、今回、彼らがクラウドシステムへ直接アクセスできる環境を築けたことで、今後、より効率的な業務オペレーションを構築していこうと考えています」と話す。
今後の展望として天本氏は次のように語る。
「当社のローカルメンバーがIIJ Deutschlandのメンバーともっと密にやり取りをして、IT関連の企画提案をしていくcopu制が作れたら理想的です。IIJ Deutschlandには、Kitagawa GmbHのIT部門として今後も継続的に質の高いサービスを提供して頂くことを期待しています」

会社概要

Kitagawa GmbH

所在地
Birkenwaldstraße 38 D-63179 Obertshausen, Germany

事業内容
コンピュータ・OA機器・AV機器・家電製品・自動車・航空機・建築物等に使用される、エレクトロニクス機器の誤作動防止などを目的とする電磁波環境コンポーネント、及び、各種機器機構部品や生産性に貢献する精密エンジニアリングコンポーネント類の販売。

会社概要
北川工業株式会社(以後、北川工業)は、電磁波環境コンポーネントの開発を機に、電磁波問題へのソリューション提案の手法により、新エネルギー、工作機械、自動車、バイオテクノロジー、IT、半導体、医療などの幅広い分野で、先進的な技術とサービスをグローバルに提供している。1989年にKitagawa GmbHはドイツにオフィスを構え、1992年北川工業の完全子会社化を経て、EMC設計製品を中心に、プラスチック・ファスナー製品、熱設計製品、防振・緩衝・制音製品等のサービスをヨーロッパにて展開。革新的なものづくりを目指すお客様のファーストソリューションプロポーザーとして、より良い製品、サービスを提供し続けている。

サービス導入先ご責任者
Managing Director
天本 哲雄 氏

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